TOBE広報 webマガジン
vol.4

2019年3月
夢を後押ししてくれた大学での学びの時間 理想の介護施設を目指して

元木 真之輔さん
MOTOKI SHINNOSUKE

株式会社まごころ 代表取締役

 介護の仕事を志したきっかけは、祖母を介護する両親の姿を見た中学時代。介護を手伝っていたその時期、母との何気ない会話の中で出た「いっそ自分の施設をつくっちゃえ」という言葉が、自分のスイッチを入れたような気がします。介護される側もする側も、生きがいを感じられることが理想だと思ったんです。ですからその後、介護職の資格取得を目指せる山形短期大学(現 東北文教大学短期大学部)に進学したことは自然な流れでした。現場で働ける確かな技術なくしては、理想の施設なんてつくれない。そう考えたからです。
 大学で介護技術の基本をしっかり学べたこと、仲間や先生と出会えたことが今でも自分の財産になっています。「自分の施設を」と前のめりになっていた私に、先生はいったん就職して経験を積むことを勧めてくれ、卒業後は介護老人保健施設に就職しました。そこでは社会経験・現場経験ともにさまざまな学びがあり、必要不可欠なものだったと感じています。現在は山形県東根市で小規模多機能型居宅介護とデイサービスの施設を運営していますが、立ち上げから一緒に関わってくれたのも大学時代の仲間でした。ですから今、夢を実現して介護施設を運営できているのは、大学で得たもののおかげと言えるかもしれません。
 学生の皆さんには大学で、さまざまな人とのコミュニケーションを大切にしてほしいです。共に学ぶ仲間や先生、そして地域の方々など、広く交流するのに最適な場だと思いますし、そこで得られた経験と人間関係は、その後の人生の糧になります。ぜひ楽しんで、充実した学生生活を送ってもらいたいと思います。

1983年生まれ。山形県立北村山高等学校出身。
2002年山形短期大学人間福祉学科(現 東北文教大学短期大学部人間福祉学科)卒業。
介護老人保健施設での勤務を経て、2011年に株式会社まごころを立ち上げる。
同社代表取締役。

介護技術を学ぶが、実習で自分の理想とする現場とのギャップにも気づく。


「夢のために、まずは現場で経験を」と担当教員からアドバイス。


介護老人保健施設に勤務。現場経験を積みながら関係する法制度などへの理解も深める。


「利用者さんとゆっくり関わり合える施設にしたい」との思いで、大学時代の仲間と会社を設立。


利用者にとって「第二の家」と言えるような、柔軟できめ細やかなサービスを提供。地域ぐるみで高齢者をケアするような社会の実現を目指している。