TOBE広報 webマガジン
vol.5

2019年9月
挫折を乗り越え、拓いた道。全力で教え続けたいいのちを守る安全運転。

海谷 宏美さん
KAIYA HIROMI

株式会社 蔵王自動車学園

 もともとは公務員をめざしていたのですが、あえなく試験に失敗。すっかりふさぎこんでいた私に、進路指導課の先生は一般企業への就職を勧めてくれました。「たとえ進む道は変わっても、まだできることがあるはず」そう思えてきた矢先、度胸試しのつもりで面接を受けたのが今の勤務先である(株)蔵王自動車学園です。現在は教習指導員として、普通車や中型車の教習に加え、高齢者教習なども担当。さらに技能検定員として、修了検定や卒業検定を担当する立場です。
 教習生の年代はさまざま。一人ひとりの性格や力量を見極め、10人いれば10通りの教え方を探っていく難しさがありますが、それが指導員の腕の見せ所と感じる部分でもあります。卒業した教習生が何年後かに遊びに来てくれ、「先生、私まだ無事故・無違反だよ」などと声をかけてくれた時は心から安心しますし、大きなやりがいを感じる瞬間です。
 これまでの教習生との数えきれないほどの楽しい出会い、自分を支えてくれる同僚との抜群のチームワーク。そんな人との関わりの大切さは、短大時代に学べたことだと感じます。剣道部の仲間や、学科を越えた友達との交流が自分を成長させてくれましたし、当時の人脈に今になって助けてもらう機会も少なくありません。学生のみんなにも、一つでも多くの出会いを楽しんでほしいです。
 昨今、安全運転者の育成がますます重要な課題となっています。教習生は、卒業すれば私たちの目の届かないところで、自分の知識と技術だけを頼りに運転をしていかなければなりません。だからこそ、ここに通ってもらう限られた時間の中で、自分と他人の「いのちを守る運転」を全力で教え続けていきたいと思います。

1974年生まれ。
山形県立山形中央高等学校出身。
1995年山形女子短期大学(現 東北文教大学短期大学部)国文科卒業。
同年、株式会社蔵王自動車学園に就職し、現在に至る。

剣道の大会で東北2位に。インカレにも出場し一躍注目を浴びる


公務員への道を断念し(株)蔵王自動車学園に就職

進む道が変わっても「自分のできることはある」と心機一転奮起しました


結婚。間もなくして年子を出産するも周囲の協力を得て仕事を続ける


技能検定員資格を取得。安全運転者を育成する使命感と責任感がより強いものに


教習生はもちろん、上司や後輩から頼りにされなくてはならない存在に