TOBE広報 webマガジン
vol.6

2020年3月
大学時代時実感した「学びの楽しさ」を今度は私が伝える番。

島倉 尚子さん
SHIMAKURA NAOKO

仙台育英学園高等学校

 短大に進学したのは、もともと興味があった国語をもっと深く学びたいと思ったから。たちまち国語の面白さに目覚め、毎日のように図書館に通い詰めるように。中でも大好きだった国語辞典を、朝から晩まで読み耽っているような、我ながら変わった学生だったと思います(笑)。勉強が楽しくて仕方なかったものの、当時は教員になるという将来は全く想像ができませんでした。
 そんな私の意識を大きく変えたのは、大学編入後に進学した大学院時代の塾講師のアルバイト。それまで学年最下位から2番目だった生徒の成績を、なんと上位から2番目までに伸ばすことに成功したのです。今思えば、常に「勉強は楽しいもの」と自分の実体験として伝えていたことが、その子のやる気を育むきっかけに繋がったのかもしれません。持っている知識を教えることで、生徒やその保護者にこれほど感動してもらえることに驚き、教員になるという将来が現実化した瞬間でもありました。
 現在、生徒たちと関わる中で大切にしているのは”今〞という時間を懸命に生きること。今日の授業を大切に、今日の生徒からの相談を大切に、一瞬一瞬を頑張らなければ、期待する成果も得られないと思うからです。教員も生徒と一緒になって頑張り、その結果が合格や就職に結びついたら、それ以上に嬉しいことはありません。
 だから後輩のみなさんにも、大学時代という限られた時間を、あらゆることを面白がって大切に過ごしてほしいです。東北文教大には、色んな物の見方を受け入れてくれる素晴らしい土壌がありました。当時の経験は今の自分の原点であり、かけがえのない宝物となっています。

1976年生まれ。
宮城県仙台西高等学校出身。
1998年山形女子短期大学(現 東北文教大学短期大学部)国文科卒業。
同年、金沢学院大学文学部日本文学科に編入、2000年卒業。
2006年二松学舎大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期入学、2008年修了。

山形女子短期大学に入学。国語の面白さの虜に。学ぶ楽しさと喜びを実感

図書館に通い詰め、一生分くらいの本を読み漁りました


「東北以外に友達を作りたい」という理由から卒業と同時に金沢学院大学に3年次編入


塾講師のアルバイトを経験。選択肢にはなかった高校教員という将来が現実的なものに


仙台育英学園高等学校の教員として働きはじめる。授業中に東日本大震災を経験


元気な男子学生に負けないくらいのパワフルさで、担任としてクラスをまとめる。卒業生にも慕われる、みんなの姉貴分的存在に