TOBE広報 webマガジン
vol.9

2021年9月

坂野 豊穂さん
SAKANO TOYOO

米沢市立北部小学校

 もともとスクールカウンセラーの仕事に興味があり、心理学を学びたいという理由で東北文教大学に進学。入学後すぐに友達とコーラス部を結成し、児童施設や障害者施設でのコンサートを企画したり、駅前でゲリラライブを敢行したり、学業以外でも充実した日々を過ごしました。
 4 年生の時、小学校の教育実習へ。それまでもスクールサポーターとして小学校を訪れる機会は頻繁にあったものの、教壇に立つのは初めての経験でした。先生という立場で子どもと関わる難しさを痛感しましたが、同時に「これを極めて、子どもたちから必要とされる先生になりたい」と強く思うように。小学校教員という仕事の魅力に気づき進むべき道が見えた、大きな転機となる出来事でした。
 授業で心がけているのは、〝どうしてこうなるのか〞という理由や本質をきちんと理解できるよう、子ども自身によく考えてもらうこと。そして何より子どもが楽しいと思える授業づくりです。その原点となっているのは、在学中に仲間と繰り返し行っていた模擬授業。子どもが楽しめるアイデアや、アドバイスを皆で交換し合った経験は今に大きく活きていて、当時のアイデアを思い出し、今も授業の参考にすることもあります。
 この仕事の一番のやりがいは、子どもの成長をすぐ側で見守れること。時に苦しみや課題を抱えた子との接し方に悩むこともありますが、信頼関係を築き、私が見守っているという安心感を与えることで、その子自ら壁を乗り越えようとする姿を見られた時には何物にも代えがたい喜びを感じます。しっかりと子どもたちの心に寄り添える教員を、今後も目指していきたいです。

1991年生まれ。米沢中央高等学校出身。
2014年東北文教大学子ども教育学科卒業。
同年から米沢市立広幡小学校教諭。
2019年から米沢市立北部小学校教諭。

心理学を学ぶため東北文教大学に進学。コーラス部を新たに立ち上げ、充実し
た毎日を過ごす


小学校での初めての教育実習を経験

教えることの難しさを実感するも「必要とされる先生」になりたいと奮起


前任の小学校にて、初めて担任した3年生を再び担任し卒業生として送り出す。卒業式では入場の瞬間から号泣


授業研究の先導役である研究主任に抜擢。校内の国語の授業の在り方を一層真剣に考えるように


4年生を担任。子どもの心にしっかりと寄り添える教員を目指し、向上心を持ち続けながら日々の業務に奮闘している