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2019年9月
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民話と聞くと、なんだかつまらなそうで、自分には縁遠いこと…。そんなイメージを抱く人も少なくはないでしょう。ところが東北文教大学では、たくさんの人に民話の魅力を広めようと学生たちがラジオ番組づくりに奮闘しています。イマドキ女子たちもハマる民話の世界。ちょっとのぞいてみませんか?
知るほどに奥深い「民話」。
その魅力をラジオにのせて
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山形県は民話の宝庫。そんな民話の魅力を若い世代にももっと知ってもらおうと、平成26年にはじまった本学学生によるラジオ番組「みんなdeみんわ」が、今年で6年目を迎えました。FM山形との共同制作によるこの番組は、パーソナリティである学生たちが集め歩いた山形県内津々浦々の民話を、毎回自分たちの目線を交えながら紹介するというもの。語り手さんへの取材にはじまり、その後の音源の編集、ラジオ局との打合せや番組収録に至るまで、番組づくりのすべての過程に学生が携わっています。番組の監修を務めるのは、本学民話研究センター。当センターのセンター長でもある総合文化学科の佐藤晃教授と、同学科の依田平准教授が、学生たちの活動をバックアップしています。
番組では、学生が地域の語り手さんのもとへ直接出向き、収録してきた民話を放送します。各地域の方言で語られるそれらの民話はどこか懐かしく、感情豊かな語り口は聴き手の想像力を大いにかき立ててくれます。そして民話の後にパーソナリティの学生たちが率直な感想を語り合うコーナーも番組の聴きどころの一つ。時に悲しさや恐ろしさの要素を伴う独特の世界観の中にも、ストーリーの背景にある当時の人々の暮らし、さらに今に通じる教訓が読み取れることを学生ならではの新鮮な目線で分析しています。「学生の取材を語り手さんたちも楽しみにしています。山形の民話を伝えてくれるよう学生たちに期待しています。」と佐藤教授。学生たちの意欲的な姿勢に、今後も一層の期待を寄せています。
民話から広がる出会いと
豊かな可能性
佐藤教授に誘われて活動に参加するようになったのは、総合文化学科2年の菅井梨帆さん、土田有紗さんの2人。地域の方々との交流や民話語りという豊かな文化との出会いが、自身を大きく成長させてくれると口を揃えます。
一方、子ども教育学科2年の丹海悠さんは先輩に誘われ、メンバーの一員に。それまでは、「なんとなくつまらなそう」と思っていた民話でしたが、今では「知らないと損。ちょっと聴いてみて!」と、その魅力を力強くアピールします。
そして3人の兄貴分的存在が、子ども教育学科4年の湯澤真さん。ラジオ番組づくりをとおして、語り手さんの表現により音声だけで楽しめる民話の面白さを再発見できたそう。「将来は小学校の先生として、子どもたちが直接民話を聴ける機会をつくりたい」と目を輝かせます。
未来へも継承したい。
祖先からの大切な贈り物
「みんなdeみんわ」のオープニングトークには、毎回流れるこんなフレーズが。『民話は、親が自分の子どもを思う、愛情あふれた祖先からのメッセージ。未来を担う、子どもたちへの最大の贈りもの・プレゼントでもあるんですよね』―。民話のふくよかな世界に光を当て、豊かに民話を継承していく学生たちのユニークな取り組みに、今後も目が離せません。
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丹 海悠さん
人間科学部 子ども教育学科2年
(山形県立新庄南高等学校金山校 出身)
活動をしていた先輩に誘われ、興味を持ったから。
先生方や友達、語り手さんと一つの番組を作りあげていくところ。
知識が増えた。活動をとおして出会えた友達の優しさや気配りを真似したいと思うようになった。
スマホで気軽に民話を聴けるようにしてみたい。
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土田 有紗さん
短期大学部 総合文化学科2年
(山形県立新庄南高等学校 出身)
取材や収録を重ねて放送されるので、達成感を感じられる。
わからない方言を聞き取って話を理解すること。
リスナーに伝わるような話し方や声の出し方を工夫できるようになった。
民話のように、身近にある素敵なものを掘り起こしてみんなに伝えていきたい。
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菅井 梨帆さん
短期大学部 総合文化学科2年
(山形県立鶴岡北高等学校 出身)
学科長にお声がけいただいて。
実際のラジオ収録を経験でき、地域の方々と交流できるところ。
台本を視聴者に聴きやすいように読むこと。
交流の輪が広がった。また「相手に伝えること」をより意識するようになった。
司会やアナウンスをする際に役立てたい。
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湯澤 真さん
人間科学部 子ども教育学科4年
(山形県立米沢商業高等学校 出身)
ラジオの世界に触れてみたいと思ったから。
映像がなくても語り手さんの音声だけで楽しめるところ。
同じ県内でも地域によって方言がまったく違うところ。
民話の大切さや面白さを学ぶことができた。
子どもたちが直接民話を聴ける機会を作っていきたい。